もうそんなに自分を責めなくていいんじゃないの?
「穏やかな日々」(66番)
こんな穏やかな日が来るなんて
だれが想像しただろう
みんな口にこそ出さないが
再起は無理だろうと
祈る気持ちだったに違いない
いつになったら
この場所から脱出できるのか
脱出するには
どうしたらいいのか
死に物狂いで
がんばった日々
文字が書けないから
ひらがなの練習をしているだけなのに
同室のみなさんは
「アンタはえらいわぁ」と
何度も褒(ほ)めちぎる
廊下を通る人も
みな同様に
看護師さんに
「あの人は毎日勉強してるねえ」と
廊下で車椅子に乗って
ダンベルを持ち筋トレ
「がんばってなあ」
「応援しとるよ」
まるで有名人並に
励ましてもらった
あげくの果てには
「アンタを見とると元気が出る」なんて
うれしいことをいってくれる
介護されているご家族のみなさん
その節は
ありがとうございました
お陰で
こんなに元気になりました
これからは
ご恩返しさせてもらいます